リヒテンシュタイン展
京都市美術館
先日京都に出かけた。
リヒテンシュタイン展とゴッホ展が同時に見ることが出来る。
一つの美術館で2つの展覧会を見ることが出来る事は珍しいことだ。
「リヒテンシュタイン」には以前に訪れたことはあるがファドーツ城をチラッと眺めた程度でその文化に触れることはなかった。
今回、「リヒテンシュタイン」の夏の離宮がウイーンにあることを知った。
12世紀頃より城主であったが17世紀に神聖ローマ皇帝フェルディナント2世の手により帝国諸侯(Reichsf?rst)に叙任された・・・との事。
また君主は代々美術品の収集が義務になっているとの事。
展覧会は大きく下記の年代別に分けて展示されている。
【エントランス】。
【名画ギャラリー(ルネサンス)】。
【名画ギャラリー(イタリア・バロック)】。
【バロック・サロン】。
【名画ギャラリー(17世紀フランドル)】。
【名画ギャラリー(17世紀オランダ)】。
【名画ギャラリー(18世紀−新古典主義の芽生え)】。
【名画ギャラリー(ビーダーマイヤー)】。
【リヒテンシュタイン侯爵家】。
【名画ギャラリー(ルーベンス)】。
素晴らしいものばかりだが・・・いつもの通り、なかなか記憶できない。
ルーベンスの部屋には8点の油彩画が展示されていた。
せめて、最後のルーベンスだけまとめて、記憶に留める。
RUBENSが今回のメインになっているだけに俊逸だ。
WEBで探して画像を借用した。

WEBを参考にした。
http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/highlight.html

http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/highlight01.html

主な絵画は       
ラファエッロ・サンティ
《男の肖像》
[1502/04年頃 油彩/板 48×37cm]
前景に上半身の人物、背景に自然の風景を配する肖像画の形式は、ネーデルラントにはじまり、15世紀後半から16世紀にかけてヨーロッパ各地に広まりました。若い頃のラファエッロが手がけたとされる本作にも、この特徴が見られます。モデルについては現在もはっきりしませんが、その品位あるたたずまいや、意志の強さを感じさせる眼差しには、モデルの顔立ちや外見だけでなく、内面性までも鋭く描きとめる画家の手腕がうかがえます。黒を基調にした衣服を彩る赤と緑の絶妙な配色、顔や首もとの微妙な陰影、柔らかな髪の繊細な描写など、ラファエッロらしさを堪能できる1点です。
ルーカス・クラナッハ(父)
《聖エウスタキウス》
[1515/20年 油彩/板 87×33cm]

古代ローマの将軍だった聖エウスタキウスは、勇猛さで知られていましたが、ある日の狩りで、磔刑のキリストの十字架を角の間にのせた牡鹿に出会い、キリスト教に改宗したと伝えられています。クラナッハは、牡鹿を仰ぎ見ながら敬虔にひざまずくエウスタキウスによって、改宗の瞬間を描きました。北方らしい深緑の草木、小石の転がる乾いた地面、動物の毛並み、エウスタキウスの光輝く甲冑、頭の羽根飾りなど、それぞれに異なる質感が緻密に描き分けられています。動物たちのどこか愛嬌のある描写も、目をとらえます。
★17世紀:バロック:
17世紀のヨーロッパ社会は、前世紀の宗教改革を受けて、カトリックとプロテスタントに大きく分かれました。布教のための芸術活動を奨励したカトリック圏のイタリアやフランドルでは、感情に訴えるバロック様式が華々しく展開され、大画面の宗教画や神話画が描かれました。一方で、偶像崇拝を禁じるプロテスタントを国教とした新興国オランダでは、市民階級の趣味にかなう風俗画、肖像画、風景画、静物画が隆盛を極めました。
このセクションには、イタリア・バロックの寵児グイド・レーニ、フランドル・バロックの代名詞たるルーベンス、ヴァン・ダイクらに加え、オランダ絵画を牽引したレンブラント、フランス・ハルスなど、名だたる巨匠たちの至高の名画が集結します。
アンソニー・ヴァン・ダイク
《マリア・デ・タシスの肖像》
[1629/30年頃 油彩/カンヴァス 129×93cm]

品位とともに人間味をも描き出すヴァン・ダイクの肖像画は、ヨーロッパ各地の上流階級の人々の間で、絶大な人気を博しました。本作のモデルマリア・デ・タシスは、アントウェルペンの上流市民の出身と伝えられます。そのくつろいだ物腰と魅力的な微笑みには、気品と同時に親しみやすさを巧みにとらえる画家の力量が際立ちます。
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
《キューピッドとしゃぼん玉》
[1634年 油彩/カンヴァス 75×93cm]

初期レンブラントの代表作に数えられる1点です。制作当時、画家は28歳でしたが、伝統的な主題に斬新な創意を加えつつ、迫真的な描写力と確かな構成力でまとめあげる手腕によって、すでに名声を得ていました。本作にも、レンブラント独自の工夫が認められます。伝統的に生や現世のはかなさの象徴とされてきましたが、ここでは愛の神キューピッドと結びつけられ、愛のはかなさが強調されています。
★18−19世紀:新古典主義:ビーダーマイヤー:
 日常に向けた暖かい眼差し 日本で初めて「ビーダーマイヤー」に大注目!
18世紀のヨーロッパ絵画は、世紀半ばまでバロックの気風を残しつつも、次第に古典古代への関心を復活させていきます。イタリアでは古代趣味にあふれる奇想的風景や都市景観画が盛んに描かれ、フランスやドイツではロココ様式を経た世紀後半に、新古典主義の動きが現れました。

19世紀には、ウィーン会議(1815年)から三月革命(1848年)に至る33年の間に、中欧で「ビーダーマイヤー」と呼ばれる芸術様式が展開されました。ビーダーマイヤーの画家たちは、滑らかな絵肌を特徴とする新古典主義の描法を受け継ぎながらも、神話や歴史ではなく、身近な人物や風景をノスタルジックに描き出す繊細優美な画風で、隆盛を極めました。このセクションでは、イタリアの風景画家パニーニやカナレット、日本では目にすることの難しいビーダーマイヤーの作家たちの名画7点を紹介します。
★ルーベンス :ルーム:
http://www.asahi.com/event/liechtenstein2012-13/highlight02.html

 世界が羨むルーベンス・コレクション8点を一堂に集めた贅沢な空間

リヒテンシュタイン侯爵家が所蔵するルーベンス作品は30点余り、世界有数の質と量を誇ります。今回は、この貴重なコレクションから、8点の油彩画が来日します。愛娘クララ・セレーナの肖像に加えて、神話画、宗教画が一堂に連なります。ルーベンス芸術の精華を余すところなく堪能していただける貴重な機会となるでしょう。
#34:聖母を花で飾るアンナ 1609/10年頃 油彩/板 64*49cm
#35:ひげのある男   1612年頃 油彩/板   66*50cm
#36:キリスト哀悼  1612年頃  油彩/カンヴァス 151*204cm
#37:果物籠を持つサテュロスと召使いの娘 1615年頃 
   油彩/カンヴァス  113*71cm
#38:クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像 1616年頃 
  油彩/板で裏打ちしたカンヴァス 37*27cm
#39:マルスとレア・シルヴィア1616/17年頃 
  油彩/カンヴァス 208*27 2cm
#40:メレアグロスとアタランテ(カリュドンの森)
    下絵1628年以前油彩/板24 *62cm
#41:デイアナの狩り(下絵) 1628年頃 油彩/板 24*62cm
#34:聖母を花で飾るアンナ1609/10年頃 油彩/板 64*49cm
 The Virgin adorned with flowers, 1609/1610

Oil on panel
height 64 cm, width 49 cm
Provenance: presumably acquired by Prince Johann Adam Andreas I von Liechtenstein before 1712; identified for the first time as a fideicommissum by the seal of 1733
#35ひげのある男   1612年頃 油彩/板   66*50cm
#36キリスト哀悼  1612年頃  油彩/カンヴァス 151*204cm
amentation over the Dead Christ
1613-14
Oil on canvas, 151 x 204 cm
Liechtenstein Museum, Vienna
#37果物籠を持つサテュロスと召使いの娘 1615年頃 
   油彩/カンヴァス  113*71cm

Satyr and Maid with Fruit Basket, 1615
Oil on canvas
height 113 cm, width 71 cm
Schonborn-Buchheim Collection,
Provenance: first recorded in 1830 in the Schonborn-Buchheim Collection
#38:《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》[1616年頃 
    油彩/板で裏打ちしたカンヴァス 37×27cm]
Portrait of a Young Girl
1615-16
Oil on canvas, 37 x 27 cm
Liechtenstein Museum, Vienna


5歳の頃の長女クララ・セレーナを描いた本作は、ヨーロッパ絵画史上、最も魅力的な子どもの肖像画と目されています。17世紀は、子どもが大人の付属物としてではなく、一人の人間として描かれるようになった時代でしたが、なかでもルーベンスの手になる子どもたちには、子どもならではの幼さや可愛らしさに加えて、その内面性や個性の鋭い描写を見てとることができます。本作でも、物怖じすることなく、まっすぐにこちらを見つめるクララ・セレーナのたたずまいには、幼くして利発な気性が感じられるのではないでしょうか。しかし、不幸にも、本肖像画の制作から7年後、クララ・セレーナは12歳で短い生涯を終えました。
#39:
《マルスとレア・シルヴィア》
[1616/17年頃 油彩/カンヴァス 208×272cm]
Mars et  Rhea Silvia.jpg
Rubens, Mars and Rhea Silvia

軍神マルスは、かまどの女神ウェスタの神殿に使える巫女であったレア・シルヴィアに恋焦がれ、彼女が眠っているすきに忍び寄り、想いを遂げました。本作では、マルスは甲冑を身につけつつ、かぶとは傍らのプットーに預けて、レア・シルヴィアに駆け寄っています。驚いたレア・シルヴィアは身をひいていますが、マルスを彼女の方へと導く愛の神キューピッドの存在は、この恋の成就を暗示します。古代ローマの詩人ウェルギリウスは、このときレア・シルヴィアが宿した双子の息子ロムルスとレムスが、長じてローマの建国者になったと伝えています。
#40:メレアグロスとアタランテ(カリュドンの森)
    下絵1628年以前油彩/板24 *62cm

The Hunt of Meleager and Atalanta, 1628 (?)
Oil on panel, cradled
height 24 cm, width 62 cm
Provenance: probably in der collection of the Dukes of Coburg-Gotha, Vienna; acquired by Galerie St. Lucas, Vienna in 1937; in austrian private property before 1999; acquired by Prince Hans-Adam II von und zu Liechtenstein in 1999
#41デイアナの狩り(下絵) 1628年頃 油彩/板 24*62cm
Diana´s Hunt, 1628
Oil on panel, cradled
height 24 cm, width 62 cm
Provenance: probably in der collection of the Dukes of Coburg-Gotha, Vienna; acquired by Galerie St. Lucas, Vienna in 1937; in austrian private property before 1999; acquired by Prince Hans-Adam II von und zu Liechtenstein